R及びS熱電対用補償導線は、白金ロジウム -
白金熱電対と組み合わせて使用され、(＋)側導体に純銅線、(−)側導体にR及びS用低ニッケル銅合金線を使用するコンペンセーション型(補償型)補償導線です。
R及びS熱電対用補償導線は、グラフ-2に示す様に、100℃以上の高温領域で誤差温度が大きくなる欠点がありますので、JISC1610-2012 耐熱用補償導線では、誤差温度の許容差が±5℃と大きく与えられています。従って、R及びS熱電対用補償導線を御使用になる場合は、熱電対と補償導線との接続点の温度を100℃以下に保持する工夫が大切です。
表-20 R及びS熱電対用補償導線の温度許容差 (JIS規格温度許容差)
| 記号 | 補償接点温度(℃) | 許容差(℃) | 記号(※参考) | 補償接点温度(℃) | 許容差(℃) |
|---|---|---|---|---|---|
| JIS C 1610-1981 | JIS C 1610-2012 | ||||
| RX,SX-G | 0〜＋90 | ±3 ±7 |
RCA-2-G | 0〜＋100 | ±2.5 |
| SCA-2-G | |||||
| RX,SX-H | 0〜＋150 | RCB-2-H | 0〜＋150 | ±5.0 | |
| SCB-2-H | |||||
| ----- | ----- | ----- | RCB-2-S | 0〜＋200 | |
| SCB-2-S |
（※参考）
表中JIS C
1610-2012のG、Hは絶縁体の材料の使用区分を示します。従って使用温度範囲を補償接点温度として示します。
表-21 R及びS熱電対用補償導線の温度許容差 (IEC 60584-3)
| 記号 | 温度範囲（℃） | 許容差（℃） | クラス1 | クラス2 |
|---|---|---|---|
| RCA, SCA | 0〜＋100 | ----- | ±2.5 |
| RCB, SCB | 0〜＋200 | ----- | ±5.0 |
 SCA, SCB SXRCA, RCB RX温度換算誤差グラフ | |
| 温 度 換 算 誤 差 (℃) |
 |
| 測定温度（℃）グラフ-2 |