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ふっ素樹脂被覆熱電対

ふっ素樹脂被覆熱電対は、測定精度が保証された熱電対素線に、ふっ素樹脂樹脂で絶縁被覆加工した構造が簡単な、可とう性に優れた使い易いデュープレックス熱電対です。

ふっ素樹脂被覆熱電対は、常備在庫品として常に在庫していますので、即納させて頂きます。

測温接点の溶接が必要な場合は、ふっ素樹脂被覆熱電対の全長及び端末加工方法をご指定下さい。

ふっ素樹脂被覆熱電対は、耐熱性、耐薬品性、電気的特性、機械的特性、耐候性、不燃性に優れています。
ふっ素樹脂被覆熱電対の種類、ふっ素樹脂樹脂の特長を以下にご紹介します。

ふっ素樹脂被覆熱電対の種類と導体規格

表-4
種類 被覆
識別
絶縁体識別 芯線材料 線径
(mm)
熱起電力(mV)
基準接点0℃
+脚 -脚 +脚 -脚 100℃ 218℃
K クロニック*1 アルニック*1 1/0.32

1/0.65
4.096±0.062
(±1.5℃)
8.860±0.060
(±1.5℃)
E クロニック*1 銅ニッケル合金 6.319±0.100
(±1.5℃)
14.762±0.110
(±1.5℃)
J 銅ニッケル合金 5.269±0.080
(±1.5℃)
11.778±0.080
(±1.5℃)
T 銅ニッケル合金 4.279±0.023
(±0.5℃)
10.254±0.047
(±0.87℃)

*1 クロニック、アルニックは弊社における、クロメル及びアルメルの登録商標です


ふっ素樹脂被覆熱電対の種類と特長をご紹介致します。用途に合わせてお選び下さい。

表-5 ふっ素樹脂被覆熱電対の種類と特長
K 熱電対 使用温度範囲が-200℃〜1200℃と最も広く、かつ、その間の温度と熱起電力の関係が直線的であり、
貴金属熱電対と比較すると安価であるので、工業用熱電対として最も広く使用されています。
E 熱電対 現用の熱電対の中では最も高い熱起電力を有し、最も感度の良い熱電対です。
E熱電対はK熱電対と比較して50%、J熱電対では20%高い熱起電力を有しています。
従って、700℃〜800℃以下の温度範囲で使用されています。
J 熱電対 常用600℃以下の温度測定に使用されます。E熱電対に次ぐ高い感度を有しており、 E熱電対と比べると
価格的に安く、更に還元性雰囲気中で使用できるという長所があります。
T 熱電対 常用300℃以下の温度測定に使用されます。精度も高く伸線加工性も良いことから、 ガラス繊維又は
ふっ素樹脂被覆を 施した低温用高精度被覆熱電対として広く使用されています。
また極低温用熱電対としても広く使用されています。

※弊社のふっ素樹脂被覆熱電対基準製品は、線径がφ0.32、0.65と細い為(表-4参照)、上記の常用温度とは異なります。


熱電対熱起電力表
グラフ − 2



ふっ素樹脂被覆熱電対の種類と寸法

表-6
No 基準製品 型式記号 素線径
(mm)
標準仕上寸法
(mm)
絶縁・保護被覆
材質 最高使用温度(℃)
1 K-0.4=FEPFEPF 1/0.32
1/0.65
1.0×1.6
1.5×2.4
ふっ素樹脂 200
2 K-0.4=FEPFEP 1/0.32
1/0.65
1.6
2.4
ふっ素樹脂 200
3 E-0.4=FEPFEPF 1/0.32
1/0.65
1.0×1.6
1.5×2.4
ふっ素樹脂 200
4 J-0.4=FEPFEPF 1/0.32
1/0.65
1.0×1.6
1.5×2.4
ふっ素樹脂 200
5 T-0.4=FEPFEPF 1/0.32
1/0.65
1.0×1.6
1.5×2.4
ふっ素樹脂 200


ふっ素樹脂(FEP)絶縁被覆の特長

表-7 諸特性

1)有機絶縁材料では、最高の耐熱性があります。

FEPは、200℃まで連続使用可能です。
(表-10参照)

2)耐寒性が優れています。

FEPは、-200℃以下の極低温にも耐えます。

3)耐薬品性が優れています。

ほとんどの薬品に影響を受けません。(表-11参照)

4)電気的特性が優れています。

高い抵抗率、絶縁耐力があります。(表-10参照)

5)機械的特性は可とう性に富み、丈夫です。

PVCと比較して引張り強さは強く、伸び率は高いので、
扱いが容易です。

6)耐候性は抜群です。

FEPは光の吸収がないことから、光によって劣化することが
ありません。また、オゾン、高温、極低温に耐え、吸湿性も
ありませんので、長期間野外に暴露しても変化は
ありません。

7)不燃性です。焔に近づけても燃焼しません。

不燃性で、煙の発生が少なく、限界酸素指数(燃焼を
続ける為に要する酸素濃度)は95vol%です。(表-9参照)







ふっ素樹脂の特性

1. ふっ素樹脂絶縁被覆の種類

表-8 ふっ素樹脂の種類
PFA 極低温から高温まで広い温度範囲で優れた特性を発揮します。
特に高温での機械的強度に優れています。
FEP 耐熱温度がやや低い(連続使用で200℃)ことを除いて、耐寒性、耐薬品性、耐候性、非粘着性、
誘電特性などすぐれた特性を持っています。ふっ素樹脂被覆材料として最も多く使用されています。
ETFE 連続使用耐熱温度が150℃と耐熱性の面ではふっ素樹脂の中位に属しますが、
機械的強度、耐薬品性、 電気特性などのバランスが良いです。


2. 耐薬品性及び機械特性

表-9 ふっ素樹脂と硬質ポリ塩化ビニルの特性比較一覧
耐熱性(℃) 電気的性質 難燃性GL(%) 機械的性質 低摩擦性 耐薬品性 非粘着性 耐候性 透明性 成形性
アルカリ 溶剤
PFA 260 95
FEP 200 95
ETFE 150 30
硬質ポリ塩化ビニル 60 45 × ×

◎:非常に優れている。  ○:優れている。  △:使用可。  ×:使用不可。


表-10 ふっ素樹脂特性詳細
性質 項目 単位 ASTM 試験法 TFE PFA FEP ETFE
物理的性質 融点 --- 327 310 270 270
比重 --- D792 2.14-2.20 2.12-2.17 2.12-2.17 1.7
機械的性質 引張強さ kgf/cm2 D638 140-350 280-300 190-220 410-470
伸び D638 200-400 280-300 250-330 420-440
圧縮強さ kgf/cm2 D695 50-60 --- 50-60 109
衝撃強さ kgfcm/cm D256A 16.3 --- 破壊せず 破壊せず
硬さ ショアー D2240 D50-65 D60 D55 D75
曲げ弾性率 103kgf/cm2 D790 5.0-6.0 6.6-7.0 5.5-6.5 9.0-14.0
熱的性質 線膨張係数 10-5/℃ D696 10 12
(+20〜+100℃)
8.3-10.5
(+20〜+100℃)
5.9
熱変形温度
18.5kgf/cm2
D648 55 47 50 74
熱変形温度
4.6kgf/cm2
D648 121 74 72 104
最高使用温度
(連続)
(無荷重) 260 260 200 150
電気的性質 体積抵抗率 Ω-cm D257
(50%RH.23℃)
>1018 >1018 >1018 >1018
絶縁破壊強さ kV/0.1mm
(0.25mm厚)
D149 6-10 >10 >10
誘電率 (106Hz) D150 <2.1 <2.1 2.1 2.6
誘電正接 (106Hz) D150 <0.0002 <0.0003 <0.0005 <0.0005
耐アーク性 sec D495 >300 >300 >300 75
その他 耐薬品性 D543
吸水性 % D570 <0.00 <0.01 <0.01 <0.1

表-11 ふっ素樹脂の耐薬品性
薬品 TFE FEP
ベンゼン
ガソリン
四塩化炭素
二硫化炭素
クロロホルム
エチルアルコール
石油エーテル
硝酸(10%)
硫酸(10%)
塩酸(10%)
B 重油
DOP
変圧器油
クレゾール

◎:優れている

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